2018/3/18
眠っていた家具が、レイアウトひとつでメインのインテリアになる。今回は住まいのスタイリスト ZEN EPUR 木村さんとのお仕事です。
価値を見出して「再配置」する
「30年ものの家具を、玄関に使いたいからリメイクしてほしい。」
ZEN EPUR 木村さんからそんなご依頼を頂きました。
お客様邸の縁側に置いてあった大きな家具。以前、ご夫婦でレストランを経営されていた際に食器棚としてディスプレイされていたローボードです。ブラックの鏡面仕上げでしっかりしていて重厚感があります。
木村さんはお家のインテリアを考える際、全てを新しく買い換えるのではなく、今あるモノの価値を見出して「再配置」されます。今主流のファスト家具は、造りが簡素であることが多いです。このローボードは、つくりもとてもしっかりしていました。お客様に聞いてみると、食器を収納するために、一度家具屋さんへ補強に出されたとのことでした。
こちらをエントランスキャビネットにするために、重くなった引き出しの調整と玄関設置用の「脚」をつくります。
事前に「脚」を製作!
脚は既製品では合うものがないので、一からつくることにしました。
重厚感のあるローボードなので、脚は控えめに軽やかなラインを出します。
かなり重いので補強もしっかり。
塗装はオスモカラーを使います。
ドイツ生まれの自然塗料。塗って一週間ほどは独特の塗料臭がしますが、自然に抜けます。オスモカラーのクリア仕上げはしっとりした感じで気に入っています。
塗料が乾いたら最終のサンドペーパーがけ。
しっとり艶やか。切断面も、表面もしっとりきれいに仕上がります。
完成した脚を持って、いざ取付当日!!
お客様邸にて作業開始!!
作業当日。木村さんは他のお部屋でお客様と整理収納作業中。その間にまず引き出しの調整をします。
すべての引き出しを取り出します。
引き出しが重くなる原因はここでした↓
何百回と引き出して、木と木が擦れて表面にバリが出ています。これが抵抗になって引き出しが重くなります。樹脂シートとロウを併用して調整していきます。
ロウは『いぼたのロウ』建具屋さんが使っているものです。市販品は効果が長持ちしないのですが、いぼたのロウはプロ仕様。しっかり長持ち。
引き出しの摘みが曲がっているのも
まっすぐに補修。
事前に作成した脚を取り付けます。
そしてセッティング!
とても重い家具でしたが、木村さんと二人で玄関までヨイショ!木村さんめっちゃ力持ち(゚-゚;)
ビフォーとアフター
ビフォー玄関↓
本当はもうひとつ下駄箱がありました。(写真を撮り忘れました。)
アフター玄関↓
玄関にセットしたローボード。トップの絵も眠っていた一品です。絵を選んで木村さんがセット。
目の前で、木村さんの手によって変わっていくインテリア。
ビフォー玄関↓
今度は向きを変えて・・・
アフター玄関↓
大変身!見違えました!『劇的』ですがリフォームはしていないんですよね(*゚ェ゚*)インテリアでこんなに変わる。玄関脇のチェアもアクセント。確かに、もし玄関にチェアがなかったら少し入りにくい雰囲気になります。威圧感を椅子の温かみで和らげて、とてもウェルカムで雰囲気の良い玄関に。
ストーリーを見ながらお仕事させていただいたので、とても楽しかったです。ありがとうございました!またのご依頼も楽しみです。
以上30年モノの家具をリメイク!眠っていた家具がレイアウトひとつでメインのインテリアになる!整理収納、インテリアコーディネートをお手伝いしています!でした!!
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