「建築の見積書って分かりにくい!!」
それは聞きなれない建築特有の言葉が多いから。
そんな「分かりにくい!」を解消するため、
見積もりシミュレーションを作ってみました。
工事の詳細説明と参考御見積り付き。
参考見積もりといっても、かなり具体的です。
それではスタート↓
はい!Bulbul、高橋です!
ご要望〜在来工法の浴室(タイル壁のお風呂)をシステムバスにしたい〜
承りました!
それでは○月○日にお伺いいたします!
お約束の日。
お伺いして、現地調査をスタートします。
調査項目はたくさんありますので、少々お時間いただきます!
・・・・・・・・・(調査中)・・・・・・・・・・・・・
浴室サイズを測ったり、ガス給湯器の位置、電気配線、搬入経路などなど。
お風呂の状況、繋がっている洗面脱衣室の状況、外部給湯器の状況などを確認します。
次回ご提案はオススメ&スタンダードタイプを持ってきますね!
もし、気になるユニットバスメーカーがありましたら教えてください。
それでは、お見積りのご説明をします。
プリントアウトした御見積り片手に、説明と合わせて確認すると、より分かりやすくなります‼️
御見積りを開く
御見積り項目
1.解体工事
2.コンクリート基礎工事
3.木工事
4.設備機器
5.給排水設備工事
6.電気工事
7.ガス工事
では、ひとつづつご説明いたします!
1.解体工事
・浴槽解体・撤去
浴槽は強化プラスチックだったり、ホーローだったりします。浴室内でバラバラにするのは難しいので、まるっと取外して外まで持ち出します。
浴槽周りのタイルをはつります。コンクリートもはつります。ようやく浴槽が外せます。
・既存床・壁はつり
浴槽の解体と同時進行で、床タイル・コンクリートと、壁のタイル・コンクリートをはつっていきます。
あたらしいユニットバスサイズが収まるようにはつります。
床などは結構、はつります。
タイルの下はコンクリート。コンクリートを10センチから15センチくらいはつると砂が出てきます。
その砂も撤去。
スコップで掘り出して、一輪車で外まで運んでトラックに載せます。
だいたい2tトラックにいっぱいの砂とガラになることが多いです。
1日、もしくは2日がかりで解体します。
これがほんと大変。。全身筋肉痛になります。ハード!
・間仕切り壁解体、撤去
この間仕切り壁とは、浴室の隣りにある洗面脱衣室との間の壁です。この壁を壊すことで解体やユニットバスを組む際の作業性をアップさせます。
万が一、間仕切り壁の中に柱がある場合などは、解体を控えます。
2.床 コンクリート基礎工事
・コンクリート土間打設
ユニットバスは、パーツがそれぞれバラバラになっています。
まずは「床ユニット」を据え置くところからスタート。
この床ユニットをちゃんと安定して据えれるように、解体した浴室の床に土間コンクリートを打ちます。
3.木工事
・浴室入口ドア枠
「三方枠造作」とは枠が三方ということです。
枠がぐるりと四方まわる場合は「四方枠」です。今回は洗面脱衣室の床が伸びているので、その上に三方枠です。
・壁、間仕切り工事
ユニットバスを組み終え、間仕切り壁を新しくつくり、三方枠を取り付けます。
一部壁を壊すと、クロスや、巾木・廻り子などの見切り材も交換になります。
4.設備機器
・システムバス
1616 TOTO サザナ SHシリーズ Tタイプ
「1616」サイズ名称のことで、1m60cm×1㎡60cmの1坪です。
今の浴室内寸法から、入るユニットバスを決定します。
今回選んだのはTOTOさん。
ユニットバスの主要グレードは3つ。
- シンラ HXシリーズ
- サザナ HGシリーズ
- サザナHSシリーズ
スタンダードなHSシリーズをチョイスしました。
グレードでの大きな違いは浴槽の素材。
サザナHSシリーズは「FRP浴槽」
サザナHGとシンラシリーズは「人工大理石浴槽」です。
ユニットバスはメーカーさんショールームで実物をチェックして、浴槽はFRPか人大か、その他に欲しいオプション品があるかなどを決めることができます!
5.給排水設備工事
水道屋さんの工事です。
・配管切り回し
給水、給湯管の「切り回し」とは、今ある水道配管から、新しく据え付けるユニットバスまでの間の配管をすることを言います。
浴室の場所を大きく変更しない限りは5m以内の切り回しで十分です。
給水ならVA管、給湯なら被覆銅管というように配管していきます。
・壁貫通工事
追い焚き機能付きのユニットバスは、追い焚き配管が必要です。
もともとの浴槽に追い焚き配管があったとしても、ユニットバスとは配管の「高さ」が変わるため開け直す必要があります。
電気工事
水道屋さんの「切り回し」と同じように、電気についても配線工事が出てきます。
工事中に2〜4回ほど、電気屋さんに来てもらって配線します。
7.ガス工事
・ガス給湯器 リモコン共 エコジョーズ 屋外据え置き式 フルオート24号
ガスでの湯沸かしならば、ガス工事になります。
これが電気温水器なら、電気工事になります。
給湯器は、今あるものも使えることがありますよ。
でも、新しいユニットバスの「お湯はり機能」を使うためには、給湯器も交換になることがあります。
また、給湯器取付から10年程経っているときは、取り替えをオススメしています。
給湯器って、なぜか年末年始の極寒の日に故障して、ガス会社も休みで何日もお湯が使えなくて困った!!ってことが多いですので…
その他にかかる費用
・作業経路養生
浴室の解体経路が、室内の廊下を通るしかない場合がけっこうあります。
砂を運んだり、コンクリートガラを運んだり、またユニットバスの大きなパーツを運んだりもするので、しっかりとした養生が必要です。
費用としては、15,000〜35,000円くらいです。
・浴室暖房乾燥機
ヒートショック(寒暖差による心臓麻痺)対策として浴室暖房乾燥機を設置することが増えてきました。
浴暖は「ガス式」と「電気式」があります。
ガス式ならば、ガス配管。
電気式なら、100v専用配線引込みが必要になります。
・廃材処分費
浴室をハツって解体すると、2tトラック一杯のガラと土が出ます。
これも産廃場に持っていきます。
またその他、工事で出るゴミ類も全て産業廃棄物として、処理。
費用は50,000〜80,000円ほどです。
工事期間について
浴室の工事中は、浴室が使えません。
解体〜ユニットバス据付、ガス接続まで、ほとんどの場合が1週間ほどかかります。
みなさん、その期間は近くのスーパー銭湯を利用したり、ご親戚のお家でお風呂を借りられたりしています。
こちらとしては、とにかく早くお風呂を使えるようにしたい!のですが、コンクリートが固まる期間、各業者さんが入るタイミング、ユニットバスを組んでからコーキングが乾くまでの期間などを合わせると、どうしても1週間ほどになります。
どうしても!という場合は「レンタルシャワールーム」というのもあります。
まとめ
浴室のリフォームは開始早々解体です!
コンクリートをはつり機でガツガツ砕きます。一日中すごい音です。
そしてどんなに養生しても、細かい粉塵が舞ってしまい、廊下は砂っぽくなります。
マイホームのお風呂に1週間入れず、銭湯通いが続くのも苦痛になってきます。
浴室のリフォームは、一週間ほどの工事期間の中で、各業者さんが入れ替わり立ち替わりします。
いろんなストレスが重なります。
住みながらのリフォームって、御施主様への負担が大きいんです。すごく疲れます。
そんなリフォームだからこそ、営業なり現場管理の担当者が、ちゃんと気を使ってくれるかがポイントです。
見積もりの内容がよく分かれば、よりしっかりとした打ち合わせができると思います。
良いリフォームになりといいですね!!
以上見積もりシミュレーション!「浴室をユニットバスにする」編でした!!
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